2020年。オリンピックが再び日本の地で開催される。スモールオリンピックを掲げ、既存の施設を有効に活用しながらも、現代オリンピックにふさわしい新鮮さと技術を前面に押し出した、新たなスポーツ興行の幕開けが期待される。今年の卒業式はこのような「スポーツの年」に行われる。新型コロナウイルスの影響により在校生の出席が制限される中での開催となるが、成長した姿を保護者に見ていただけるとあってひとまず安心である。一人一人が呼名にはっきりと答え、晴れ晴れとした表情でいたことに、この3年生がどのような3年間を過ごしてきたのかが分かった。今年の3年生の新たな取り組みとして歌を歌った。選曲から並び方、パート分けまでのすべてを教員の力を借りずに行った。やはり一生懸命の姿には感動を覚える。ぜひ在校生に見てもらいたかった。規模縮小を感じさせない立派な卒業式っであった。
さて、サッカー部についても振り返ってみよう。
初めての転勤ということもあり、不安でいっぱいであった。が、3月の打ち合わせの時にキャプテンの竹内、副キャプテンの山本があいさつに来てくれた。「明るい」これが第一印象であるとともに、志摩高校のクラブカラーそのものであった。どんな練習をしても明るく前向きに取り組む姿に毎日グランドに行くのが楽しみで仕方なかった。ピッチ外の事も明るさをもって取り組んでくれた。例えば「3年生から動こう。」これは本当によく頑張ってくれたと思う。サッカー部での取り組みがいろいろなところに波及していく光景をみた。体育祭での最後の集合は見事であった。文化祭でもダンスを踊った。サッカー部が何事にも先頭に立って学校を盛り上げようという信念に賛同してくれた。サッカーについてはどうだろう。今までの志摩高のスタイルから一変し、ポゼッションに重きを置くスタイルに挑戦した。3大会こそ結果は残せなかったが、リーグ戦では4位リーグ優勝を勝ち取ることができた。高い要求にもかかわらず、よく戦い抜いたと思うし、3年生の成長が本当にチームを支えた。やりたいことをよく理解し、わからないことは共有し、選手・スタッフが一丸となって戦う文化を築いてくれたのではないかと思う。その取り組みの姿からか、選手権では本当にたくさんの方に応援に来ていただけた。まさに3年生の力ではなかろうか。
28日に3年生を集めて色紙と記念品を贈呈した。その場でも言ったが、本当に感謝しかない。本当にもっとたくさんの時間をピッチで共有したかった。志摩高にきて最初の3年生が君たちでよかったと心の底から思う。ぜひ、次のステージでも「明るさ」を忘れず、挑戦し続ける姿を期待したい。頑張れ!
誰が高校生活を3年と決めたのかは知らないが時の流れは残酷そのもので、ある「区切り」を基準に急に高校生でなくなってしまう。しかし、志摩高サッカー部で築き上げた文化や努力した日々、仲間との絆は「区切り」なく財産として残る。これからも志摩高サッカー部は速度をあげながら成長していく。卒業生も社会に揉まれながら成長していく。お互いがいいライバル関係で成長しあえる未来を楽しみにしている。では。
P.S. 米くらい炊けるようになれよ!!